21. エリンギ Eryngii

 

   ヨーロッパの大西洋岸,中央アジア,北アフリカのステップ・草原で、セリ科植物のエリンジウムの根の部分に寄生して発生する。特にイタリアでは昔から人気の高いきのこで、わが国には自生していない。キシメジ科ヒラタケ属の食用きのこで、傘は灰褐色で茎は白く太い。わが国へは1991年に欧州旅行から帰った旅行者がキノコを愛知県林業試験場に持ち込んだ。これがエリンギと確認された最初である。1993年にホクト産業が栽培方法の研究を開始して、1996年から本格販売を始めたもの。栽培にはオガクズと米ぬかの培養基(菌床(きんしょう))に種菌を植え、適温,適湿下で生育させる。厚い果肉は柔らかくシャキシャキした独特の歯ごたえがある。バターホイル焼き,鍋物,スパゲティー,焼肉,すき焼き,まぜご飯,サラダなどに。2022年の収穫量は37,798t、構成比は、①長野42.2%,②新潟31.4%、そして福岡,香川,熊本,三重…と続く。(シイタケのところにキノコの年間収穫量のグラフがあります)。

 

選び方と保存   茎が丸く太っているもの。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬   10~12月。