161. マツタケ 松茸
キシメジ科のきのこで、6~7月の梅雨期と秋に主に赤松林、ときにはえぞまつ,とどまつ,黒松林などにも発生する。これらの木の細根について、菌根を作り共生する。生きている根を必要とするため、人工培養は非常に困難である。地表に近い土中に白色の菌糸塊があり、これを代(しろ)という。宿主(やどぬし)の代がある限り代は少しずつ周囲に広がり、その子実体(しじつたい)であるまつたけが発生するので、ときには輪を描くことがある。ヨーロッパでは草地が多いためこれがはっきりしており、菌輪・Fairy ringと呼び、フェア リー・妖精(ようせい)が月夜にでて踊るところといった。
「香りまつたけ、味しめじ」といわれるほど風味が珍重され、その香りはマツタケオールという精油などで、今では人工的に合成され食品に利用されている。まつたけの風味は茎に含まれ、香りは主にかさから放出される。かさが開くと水分が減って茎が固くなる。梅雨期の物はいくらか色が薄く、つゆまつたけあるいは早松(さまつ)と呼んでいる。
旬は9~10月で日本全土に分布する。国産は産地の都市化と戦後の燃料革命で、落ちた松葉,枯れ枝,松ぼっくりが燃料として使われなくなり松林が荒れて出荷は激減し、2024年で国産は18.5t,構成比は、①長野72.3%,②岩手12.7%、そして和歌山,岡山,山形,広島…と続く。これに対して輸入量は486.5t、中国70.6%,カナダ13.4%,アメリカ 13.3%と今や主力となっている。
形態に大きな違いはないが、香りは国産の方が産地が近いだけに上回っている。炭火焼き,どびん蒸し,まつたけご飯,すまし汁など風味を生かして各種の日本料理に向く。
選び方と保存 風味は茎,香りはかさにあるので、笠は中開きで裏が白く茎はやや短く太いもの。保存は冷蔵庫へ。
旬 8~10月。
