36. キニラ 黄韮

 

   ニラは中国が原産でユリ科に属し、わが国へは古く弥生時代に入ったといわれ「万葉集」(8世紀末)などに名前がよく出ている。キニラは、普通のニラにおおいをして日光をさえぎり、軟白栽培したもので、美しい黄色でニラ特有の香りはあるが柔らかくほのかな甘味があり、青ニラのようなアクや固い繊維が少ない。栽培には種子をまいて一年近く根株を充分に養成し、葉の生長はこの貯蔵養分によってまかなわれる。家庭で作る時は、段ボール箱や発泡スチロールの空箱をかぶせておけばよい。高級食材として中華料理などに使われるが、軽く油炒めやみそ汁もおいしい。

 

選び方と保存   柔らかくきれいな黄色のもの。保存はしおれに注意して冷蔵庫へ。

旬   3~6月。

 

パレートの法則

 

 イタリアの経済学者・ヴィルフレド・パレート(Vilfredo Federico Damaso Pareto)が、欧州各国や米国の統計データーに基づいて統計的に所得配分の研究を行い、1896年にローザンヌ大学の論文集に発表した。これは、社会全体の所得の多くは一部の高額所得者が占めているという、富の偏在(所得分布の不均衡)を明らかにした。80対20の法則、2:8の法則という別名でも知られている。パレートの法則は色々な分野に該当し、現在では品質管理,在庫管理,売上管理,マーケティングなどにも適用できるとされている。

 

*売上の8割は全顧客の2割が生み出している。従って売上を伸ばすには、2割の顧客に的を絞ったサービスを行うのが効率的である。

*売上の8割は、全商品のうちの2割で生み出している。だからといって売れていない8割をカットしてしまうと、今まで売れていた2割も動かなくなる。

*売上の8割は、全従業員のうちの2割で生み出している。でもその優秀な2割だけを集めてもやはり格差が生じ、上位2割が抜きん出て、残りの8割は普通の人になってしまう。

*仕事の成果の8割は、費やした時間の2割から生まれる。

*所得税の8割は、課税対象者の2割が担っている。

*故障の8割は、全部品のうち2割に原因がある。

*パレートがこれらの説のひとつひとつを唱えたわけではない。いかなる時にも80:20の比率が当てはまるわけではなく、90:10や70:30の場合もある。その大勢(たいせい)は少数の要因によって決定されるということを例に挙げているにすぎない。