58. サニーレタス Sunny lettuce

 

 中近東,ヨーロッパが原産のキク科のレタスの仲間。このレタスの中で、葉レタス(リーフレタス)といわれる葉先がチリメン状をして結球しないグループがある。さらにこの中で赤茶色をしたものをサニーレタス,濃緑色をしたものをグリーンリーフとよび、さらに葉が狭く大きな切れ込みがあり、波打っているのがプリーツレタスである。これらは葉が薄く柔らかく、サラダなど生食に適している。ほかに、サニーレタスとサラダ菜を交配して作られたマロンレタスという品種もある。

 

 サニーレタスは愛知県豊橋市の朝倉昭吉氏が昭和40年代半ばに栽培を始めたもので、最初の品種名はプライズヘッド,その後レッドファイヤーを使う。商品名も最初はレッドレタスでスタート、その後サニーレタスと名前を変えて、1971年から東京市場への出荷を開始した。

 

選び方と保存  葉先が赤くきれいな色で、みずみずしいもの。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬  初夏。

 

野菜工場

 

 野菜工場とは、植物の生育に必要な環境をLED照明や空調、養液供給等により人工的に制御し、周年生産できるシステムで、閉鎖環境で太陽光を使わずに環境を制御する施設と、温室等の半閉鎖環境で太陽光の利用を基本とする施設の2種類がある。利点は、①安定生産・安定供給…形や味,品質,そして価格。②無農薬により安全・安心、簡易な洗浄で食べることができる。③連作が可能で生長が早く、高い生産性を持つ。④どこにでも設置でき、多段化で効率利用できる。欠点は、①高額の初期投資,維持費が必要で、コストが高く、地球温暖化を激化する。②人工光は光が弱く栽培品目は、リーフレタスなどの葉菜類や一部のハーブ類のみ。③病原菌や害虫の侵入を許すと、無菌状態のなか大きな被害となる。④植物の生育スピードは最速でも20日間である。