73. シロウリ   白瓜

 

 東南アジアが原産と思われているウリ科の一年草で、青瓜,漬け瓜,浅瓜,菜瓜などの別名がある。白瓜というのは、皮が白いことからきたものだが、実際は淡緑色できゅうりなどより白いことから付けられた名であろう。漢名は越瓜で、越(今の広東,広西地方)で盛んに作られ、わが国へも中国を経由して6~7世紀ころに伝わり「本草和名」(918年)にも記録がある。

 

 生育の適温は25~30℃で、耐暑性,耐病性が強く発育が盛んであるが、低温には弱く10℃以下では育たない。完熟果は甘味,芳香はなく、奈良漬けやみそ漬けに、未熟果は浅漬用に使われる。かつては漬物の中心であったが、今ではきゅうりにとって代られた。栽培は高温と日照を好み、2020年の収穫量は3,080tで、生食用が21%,漬物用が79%を占めている。構成比は、①徳島58.4%,②千葉25.1%、そして愛知,福岡,大阪,佐賀,京都…と続く。

 

選び方と保存  長さが20㎝位で直径3~4㎝が目安、熟しすぎたものは歯切れが悪い。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬  夏。