77. ステビア Stevia

 

   南米パラグアイが原産でキク科に属し、草丈60㎝くらいで茎には白い細毛があり夏に白い花をつける。数百年前から原住民の間では、マテ茶などに入れて甘味料として利用された。わが国へは昭和45年にブラジルから導入されて、甘味成分・ステビオサイドの抽出と工業化が世界に先がけて成功した。甘さは砂糖の120~150倍で、他の天然甘味料のカンゾウやアマチャの葉よりも品質がよく砂糖の甘味に近い。葉を煮て汁を砂糖代わりに使う。国内各地で栽培されているが中国,台湾からも輸入され、低カロリー甘味料として漬物,つくだ煮,清涼飲料,かまぼこ,アイスクリームなどに使われる。

 

選び方と保存   葉の緑が濃く新鮮なもの。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬   夏。

 

ステビア農法

 

   1990年頃、鹿児島で甘味料のステビアを栽培していたみかん農家が、刈り取った茎を堆肥としてみかん畑にまいたところ味がよいことが、この農法誕生のきっかけとなる。従ってステビア農法とはステビアの葉と茎から抽出したエキスまたはステビア草の粉末で土壌改良した畑で育てたもの。

 

   ステビアは微生物を活性化する効果があることから、①団粒構造の水分や養分を保持しやすい土壌になる。②根の活着をよくし健全な生長を促す。③弱った根の発根を促す。④土壌の残留化学物質を分解しその植物が持っている本来の力をよみがえらせる。⑤病原菌に強くなるので農薬の散布を減らす事ができる。⑥土壌中の有害物質の吸着、分解が進み肥えた土壌になる。…こうした結果、その生産物は糖度が高く、味が濃く、栄養価も高く鮮度が長持ちする。