97. タンポポ Dandelion  

 

 キク科、別名ダンディライオンの名前の由来は、16世紀ころヨーロッパのある医師が葉の縁のギザギザがライオンの歯(フランス語でdent de lion )を連想させることから名付けたといわれ、キリスト教でキリストが処刑されたゴルゴダの丘に咲いていたのもこのタンポポで、悲しみの象徴とされている。日本には昔から生えていた在来種(カンサイタンポポ,カントウタンポポ,シロバナタンポポ,エゾタンポポ…)と19世紀末以降に渡来した外来種の西洋タンポポがあり、外来種は生命力が強いことから増えている。見分け方は萼片が反り返っているのが西洋タンポポ。

 

 ビタミンや鉄分を多く含み、健胃,消化促進,食欲増進などに効果がある。春先に出た若葉がおいしい。多くは西洋料理に生のままサラダに利用するが、ゆでてソテー,お浸し,和え物にもする。おいしく食べるにはゆでたあと、冷水につけて苦みを抜くとよい。根はコーヒーの代用になり、干してフライパンで炒ってコーヒーミルにかけるとよい。

 

選び方と保存 外葉の緑色の濃いもの。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬  春。