104. トウガン 冬瓜

 

   インド原産で熱帯アジア全般に広がり、さらに中国で発達してわが国ヘ渡来したウリ科の野菜で「本草和名」(918年)に記載がある。よく熟したものは冬まで貯蔵ができ、実が締まっておいしくなることからこの名がついたという。中国では今でも大量に栽培されている。

 

   生育の適温は25~32℃で収穫は8~10月にかけて、形は干ぴょうの原料のゆうがおに似ており、重さは約4~5㎏,熟すると表面は白くろう物質でおおわれる。栄養分はビタミンを微量含む程度で栄養価は低いが、含有するカリウムと水分を利用して、昔から腎臓病や高血圧病の民間薬であった。水分が多く淡泊で、あんかけやスープ,中華料理の材料にする。2020年の収穫量は8,750t、構成比は、①沖縄33.1%,②愛知15.5%,③岡山13.4%,④神奈川10.2%、そして和歌山,静岡,鹿児島,茨城,長崎…と続く。

 

選び方と保存   重さ約4~5㎏,表面が白くろう物質でおおわれたもの。保存はカットしたものはラップに包んで冷蔵庫へ。

旬  7~8月。