137. ヒノナ   日野菜

 

   日本が原産のアブラナ科で、白菜,漬菜などと近縁である。別名緋(ひ)の菜,あかな,えびな。滋賀県蒲生郡日野町付近で1500年ころ(室町時代後期)、領主の蒲生貞秀という人が葉と根が紫紅色の菜を見つけ、漬物としたところ色が桜の花のように美しく、風味もよかったので、この地方で栽培されるようになった。明治から大正にかけて、日野町の吉村源兵衛という種子商が親子3代に渡り改良を加えて現在のような、細長い日野菜にしたといわれる。葉はわずかにギザギザがあり濃い紫紅色、低温に合うと濃い鮮紫色になる。根は細長く25~30㎝で土から上にでている部分は鮮やかな濃紫紅色、地下部は白色である。根,葉ともに漬物とされ、かすかな辛味と酸味がある。

 

選び方と保存   外葉の緑色の濃いもの。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬   10~12月。