159. マコモ

 

  中国が原産でイネ科に属し、中国では1000年以上前から利用されている。池沼のほとりや河川のへりなどの浅い水中に群生するマコモの茎に、黒穂病菌が寄生したもの。菌の寄生を受けたマコモはその地下茎内部に菌糸がはびこり、春になると地下茎から新芽に侵入して生長点とともにたけのこ状に肥大するので、これを食用とする。生育には温暖な気候を好み適温は25~30℃、流動する新鮮な水の中が繁殖には良好である。

直径4㎝,長さ15㎝前後のふっくらした茎の部分を食用とし、歯ざわりはナスに似て味と香りはたけのこに似ている。先端の緑色の部分を切り落として使うが、加熱料理にすると甘味,香りがよい。淡泊な風味で、煮物,吸い物,みそ汁の実,すき焼きなど多様に使える。他の野菜が端境期になる夏場に出回ることから重宝されている。

 

選び方と保存   先が緑色でふっくらしたもの、日数が経つと切ったときに黒い斑点が出ておいしさが半減する。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬   夏から秋。