188. ロメインレタス  Romaine lettuce

 

   地中海のコス島が原産のキク科、レタスの仲間。ローマ時代に多く利用されていたことからロメイン(ローマの)といわれ、ヨーロッパでは多くの品種がある。別名コスレタスCos lettuce,タチレタス,タチチシャ。葉が長く直立する半結球で、外側は濃緑であるが中は黄緑色で、見た目は白菜に似ている。栄養的にはビタミンAとCを多く含み、そのほか鉄分やミネラルも含み、美容と健康に無くてはならない野菜である。

 

   かすかな甘味と苦味をもち、葉に厚みがあって、しゃきしゃきとした食感が特徴でサラダや炒め物,煮物にする。レタスも同じだがサラダに使う時は、冷水につけてパリッとさせて、ふきんで水を吸い取る。切ってからつけると甘味が逃げてしまう。包丁を使うと切り口が褐色になり、ドレッシングの味がしみにくくなるので、手でちぎること。

 

選び方と保存   葉の色が濃く、みずみずしいもの。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬   夏から秋。

 

ピーターラビットとレタス

 

 うさぎが主人公の絵本「ピーターラビット」の中の「フロプシーのこどもたち」では、捨てられていたレタスをたらふく食べた子うさぎたちが眠りこけて、農場主のマグレガーさんに捕らわれてしまう場面がある。ここで出てくるのはロメインレタスである。ヨーロッパでは古くから、「レタスの葉には鎮静・催眠作用がある」と信じられていたが、近年、ラクチュコピクリンlactucopicrinという苦味成分が効果を発揮していることがわかった。但し、普通のサラダに入っている程度の量で眠くなることはない。

 

シーザーサラダ Caesar salad

 

 1924年7月4日(アメリカ独立記念日)、メキシコ・ティファナのホテルに禁酒法時代のアメリカ・ハリウッドからパーティーのために国境を越えて客が押し寄せてきた。ところが、お店にはもうほとんどの材料が底をついていた。このレストラン・ホテルのオーナーであるシーザー・カルディニCaesar Cardiniは、カートに残っていたレタスとガーリックオイル,レモン,卵,パルメザンチーズ,ウスターソース,クルトンとコショウを載せて、客の目の前でサラダを作り上げた。これが評判になってアメリカ、そしてヨーロッパに広まった。わが国へはGHQの高級将校宿舎として接収された帝国ホテルで、昭和24年(1949年)12月24日にクリスマスイブのパーティーにシーザーサラダが提供された。かすかな甘味と苦味をもち、葉に厚みがあって、しゃきしゃきとした食感が特徴でサラダや炒め物,煮物にする。レタスも同じだがサラダに使う時は、冷水につけてパリッとさせて、ふきんで水を吸い取る。切ってからつけると甘味が逃げてしまう。包丁を使うと切り口が褐色になり、ドレッシングの味がしみにくくなるので、手でちぎること。

 

 

 材料は4人前でロメインレタス7~8枚,レモン1/2個,半熟玉子1個,にんにくオイル1/2カップ(にんにく5~6片をオリーブオイルに4,5日つけておくだけ),塩,こしょう,チーズ,クルトン…ロメインは3~4センチに手でちぎり、にんにくオイルで下味をつけ、塩,こしょうをふる。そして、レモンを絞って皿に盛り付け、削りおろしたパルメザンチーズとクルトンをトッピングして出来上がり。