18.ナツメ

 

 ヨーロッパ南部,アジア南部が原産のクロウメモドキ科。中国では重要な果樹としてモモ,クリ,アンズ,スモモとともに五果のひとつとされ、昔からよいものがたくさん作られていた。わが国へは中国から渡来し、「万葉集」(8世紀末)に記載がある。木は4~10数mで長いとげがあり、果実は2~5㎝のだ円形。中心に種子があり、熟すると甘酸っぱく暗赤褐色になる。わが国では、多湿のためわずかに福井、岐阜などで庭木として栽培されている程度。生食のほか乾果として料理や菓子,とくに砂糖漬けやハチミツ漬けに用いられる。2021年の栽培面積は1ha,収穫量は3t、産地は福井,岐阜であるがほとんどが加工用途である。

 

 

選び方と保存  果皮のしなびていないもの。保存は乾燥させたり砂糖漬けとする。

旬  9~10月。