26.マルメロ

 

 イラン,パキスタンが原産のバラ科、古代ギリシャ,ローマ時代から利用され、わが国へは中国を経由して1634年(江戸時代初期)に長崎にもたらされた。10~15㎝前後の洋なし形をして、果皮は黄緑色から橙黄色で白いうぶ毛が密集している。カリンと同じ様に香りが強く、果肉も硬いがヨーロッパでは生食もする。地方によってはカリンと名前が混同されている。ちなみに、ママレードはマルメロ(ポルトガル語)の砂糖漬けから始まり、今では柑橘(主にオレンジ,夏ミカン,ユズ,グレープフルーツなど)のジャムを指す言葉となった。ジャム,ゼリー,シロップ煮,砂糖漬け,果実酒などに使われる。香りを生かして玄関の飾りものにもよい。2021年の栽培面積は16ha,収穫量は73t、産地は長野,青森,北海道。

 

選び方と保存 色ののったものが香りがよい。保存は涼しい所へ、ジャム,果実酒などに。

旬 10~11月。