24. オカヒジキ 陸鹿尾菜

 

   アジア原産のアカザ科で、日本,朝鮮,中国,シベリアからヨーロッパにかけての海岸の砂地に自生し、海草のヒジキに似ているのでこの名前がついた。別名ミルナ,オカミル,クガヒジキ。山形県の特産野菜として栽培され早春に出回るが、ここにきて周年栽培されるようになってきた。

 

   茎が10~15㎝で収穫したものが柔らかくてよく、あまり大きくなると固くなる。鮮やかな緑色の細い円柱形の葉と茎を食べ、独特の歯ざわりが特色である。カルシウムの含有量はほうれんそうの3倍、ナトリウム,カリウム,ビタミンAも多く健康野菜として人気がある。加熱しすぎると風味が失われるので、さっとゆでて、お浸しや和え物,サラダなどに。

 

選び方と保存   鮮緑で柔らかいのがよい。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬   春から夏。

 

ルビについて

 

   ルビとは明治時代、5号活字(10.5ポイント)の振り仮名に用いた7号活字(5.25ポイント)の大きさが、イギリスで「ruby」と呼ばれる活字と同じ大きさであった。このことから、活字を、そして、振り仮名のことも「ルビ」と呼ぶようになり、「ルビを振る」と表現するようになった。19世紀後半,イギリスの印刷業界では、活字の大きさを4.5ポイントはダイヤモンド,5ポイントはパール,5.5ポイントはルビー,6.5ポイントはエメラルドと宝石の名前をつけて呼んでいたことが背景にある。

 

   1962年にJIS ・活字の基準寸法が制定され、それまでの号数制の使用を廃止した。だが、事務印刷に長く使用されていた邦文タイプライタの活字の大きさが5号活字であり公文書の本文用に用いられていたこともあって、ポイントサイズに換算して10.5ポイントとして、現在でも広く用いられている。この本文の自体も10.5ポイント、ルビは5ポイントを使用している。この「やさいとくだもの」では、誰でもが読みやすいようにとの考え方により、ルビを多用している。ワードはどんな漢字でも変換してしまうが、新聞社では常用漢字表に載っていない「表外字」は固有名詞を除いて平仮名書きかルビを振るのを基本としている。