43. グリーンピース Green peas

 

 中央アジアから中近東が原産のマメ科,エンドウの品種の中で、豆がまだ未熟な青いうちに収穫し利用するもの。むき実用といわれる品種がこれで、16世紀以降にヨーロッパで改良されて発達した。わが国では古くは大豆という優れた豆があった為に、サヤエンドウもグリーンピースも栽培はあまり盛んではなく明治以降に普及し、消費は京阪神を中心とした西日本に多い。

 

 今では生のグリーンピースがない時期には水煮の缶詰めや冷凍品が出回り利用されている。ビタミン類などに富み、あお豆ご飯,各種の煮物,スープの実,サラダなど料理の彩りに使われる。香りと甘味を生かした豆ご飯には、米1カップにさや付き100gを用意しご飯が吹き出したころに入れるとよい。皮をむくと重さは半分になる。グリーンピースの缶詰めに以前はフレッシュといって生を使っていたが、今は安い外国産の乾燥種子を水で戻して柔らかにして使っている。これはラベルを見ると戻しと表示されている。

 

 品種は碓井(うすい),グリーントップ,南海緑,島緑などで、連作障害の激しい作物である。10~11月下旬に播種して4~6月に収穫する。2022年の収穫量は4,900t、構成比は、①和歌山42.2%,②鹿児島13.4%、そして北海道,大阪,熊本,福岡,岐阜…と続く。

 

選び方と保存  さやが緑で新鮮なもの、充分ふくらんでさや表面にシワの出る直前がよい。なるべくさや付きを求め使う直前にむくのがよく、皮をむいたものは香りが抜け皮がかたくなり鮮度が落ちやすい。保存はゆでて冷蔵庫か冷凍庫へ。

旬  4~5月。