74. スイゼンジナ 水前時菜

 

 熱帯アジアが原産のキク科の多年草で、18世紀に中国から日本に伝わり、九州は熊本市の水前寺で栽培されていたことからスイゼンジナ(水前寺菜)と呼ばれる。沖縄ではハンダマ,石川県(金沢)で金時草(きんじそう)と呼ばれるのは、葉の裏側は鮮やかな赤紫色で、サツマイモの金時(きんとき)に似ているとも金時(きんとき)豆の色ともいい、きんとき草,そしてきんじ草となった。江戸時代に加賀野菜として栽培されていた。表面は濃い緑色で裏側は鮮やかな赤紫色と、シソジュースとおなじように香りと自然色(アントシアニン)の美しさは最高である。また、ビタミンA,B2,鉄分,ポリフェノールやカリウムが豊富な夏の健康野菜で血圧の抑制効果も認められる。ぬめりがあるのが特徴で、柔らかい葉を摘んでお浸し,みそ汁,ゆでて酢みそ和えにする。

 

選び方と保存  葉がみずみずしく色が濃いものを選び、なるべく早く調理する。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬  5~11月。