91.タカナ 高菜

 

 中央アジアが原産のアブラナ科,わが国では「新選字鏡」(892年)に記載があり、中国から渡来した。カラシナの変種で、葉は緑色と緑紫色があり大きく肉厚で大株になる。漬物はもちろんのこと和え物,煮物にもする。各地に類似の品種があり、①東北地方で栽培される葉幅が30~40㎝と広い山形青菜(やまがたせいさい)も仲間、②福岡のカツオナは大きくなった葉から順次かき取って収穫する。ちり鍋に使われアクがなくかつお節代わりになるほど味がよいというので名前がつき、勝に通じることから正月の雑煮菜とされる。また、③熊本の三池タカナは漬物専用種である。葉は紫を帯びた濃緑色で横幅が広く、耐寒性が強く大きなものは3㎏にもなる。

 

選び方と保存  葉のみずみずしく、緑の濃いもの。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬  冬から春。