152. ベニタデ  紅蓼

 

   日本が原産のタデ科の野草で、別名アカメ,芽タデともいわれ、赤紫色(アントシアン)の小さな双葉でピリッとした辛味がある。もともとは、川辺やたんぼの畔(あぜ)などの湿地に野生するヤナギタデを栽培化したもの。播種には種子を1週間水に浸した後、1カ月くらい冷蔵貯蔵をして休眠を破って一斉に発芽をするようにする。発芽期は土が乾きやすいので、1日に数回ずつ水をまくと、夏で7~10日位で収穫となる。

 

   需要のほとんどが料理店などの業務用で、刺身のツマとして使われるが、最近は家庭用としてサラダや冷やっこ,目玉焼きのうえにかけたりと、食卓に愛らしさを演出するわき役として出番も増えている。

栽培は専業化されて2020年の収穫量は105t、構成比は、①福岡81.9%、そして静岡,大阪…と続く。

「タデ食う虫も好き好き」とは、辛いタデの葉を好む虫もあるように、十人十色、人の好みもさまざまであることのたとえである。

 

選び方と保存   ベニタデは濃い紅色。保存は霧吹きをかけてポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬   促成物が一年中。

 

ハタデ

 

 別名、アユタデともいわれタデの若葉で、すりばちですりつぶし酢を加えてタデ酢を作り、アユの塩焼きなどにつけて食べる。タデの辛味と酸味があい、緑色もきれいで食欲をそそる。そのほか、ゆでて和え物,汁の実,天ぷらにもよい。

 

おいしい目玉焼き

 

 おいしい目玉焼きの作り方は、卵を割ってフライパンに入れるときになるべく低い位置から落とすことです。これを守るだけで、噛(か)んだときにほろほろとくずれるおいしさが味わえます。黄身の中を拡大すると小さな丸い粒,180万個もの卵黄球の集まりで、この卵黄球は衝撃に非常に弱く10㎝の高さから落とすだけでつぶれてなくなってしまう。これがべたっとしたゴムのような食感となる。

 

 もうひとつ、産みたての濃厚な味にしたいと思ったら、スプーンで黄身だけを先にフライパンに入れて水分を飛ばし、そのあとに白身を入れるとよい。