154. ボウフウ  防風

 

   日本中の砂の多い海岸に自生しているセリ科の多年生宿根草で、根は砂中に深く伸びて風で砂が飛ぶのを防ぐ役目をしているところから浜防風と名前がつき、野菜の方ではただボウフウと呼ばれている。

栽培の適温は20℃内外で、15~30℃の範囲内であればよく生育する。春に種子をまき株を養成して、随時掘り取って軟化床に伏せ込んで、約25日で葉柄が12㎝程度に伸長したときに収穫をする。鮮緑色の葉と赤色を帯びた葉柄が美しく、味はピリッとした辛味がある。需要は年間にわたっているが、料亭,旅館,食堂などの業務用が中心で、年の暮れから春先にかけてが多い。柔らかい若葉は刺身のツマとして、葉柄の基部に4つの包丁をいれ水に浸して錨(いかり)状にそり返った錨ボウフウとしたり、吸い物,酢の物にもする。大きな葉は、ゆでて和え物,天ぷら,お浸し,汁の実にする。産地は、茨城,埼玉など。

 

選び方と保存   鮮緑の葉と赤色の葉柄が目印。保存は水を入れたコップの中に立てて置く。

旬   春。