地獄八景亡者戯  じごくばっけいもうじゃのたわむれ

 

   江戸幕末,天保年間(1830~1843年)に起源のある上方落語のひとつで、江戸落語では「地獄めぐり」と呼ばれる。あらすじは、好物のサバを食べて食当たりで死んだ男が冥土(めいど)で伊勢屋のご隠居と再会するところから始まり、三途(さんず)の川下り,六道の辻,賽(さい)の河原,閻魔(えんま)の庁など、おなじみの地獄の風景がにぎやかに続き、最後は医者,軽業師,山伏,歯抜き師の4人に地獄行きの判決が下る。この4人の男が鬼のお腹の中で大暴れ、鬼が「大王さま、もうこの上はあんたを飲まなぁしゃあない…大王(漢方薬の大黄(ダイオウ)にかけている)飲んで下してしまうのや…」