189. ワケギ 分葱

 

   シベリアが原産のユリ科、ギリシャでは紀元前に栽培されていたといわれ、台湾から東南アジアにかけて栽培されている。わが国へも4世紀ごろに伝わった。ねぎとたまねぎの雑種といわれ、分結力が強く株が広がって繁殖することから分けねぎ(分葱)の名前が付いた。

 

   8月下~9月中旬に種球を2~3球に分けて植え付けると11~4月ころに収穫、草丈は40~50㎝,葉は細く太さは1㎝前後で円筒状、濃緑色で柔らかく白色部は短い。その後、球が肥大して4~5月に地上部が倒伏して休眠に入る。これを掘り上げて軒下につるして貯蔵し、植え付けに備える。ねぎのように強い刺激臭はないが特有の香りと風味がある。みそ汁の実,酢みそ和え,鍋物などに。

2020年の収穫量は698t、構成比は、①広島49.6%,②群馬12.9%,③福岡12.6%、そして神奈川,愛知,大阪,兵庫…と続く。

選び方と保存   葉先が茶色のものは古いので注意。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。

旬   11~4月。